イシダタミ貝
イシダタミ (石畳) はニシキウズ科の巻貝。
・殻の高さは一〇ミリメートルから二十五ミリメートル
・殻の表面に石畳状の模様がある
・触角は細く長い
・軟体の後ろの方に数本の触角の様な突起がある
・腹足をうねらせて素早く歩く
イシダタミ貝はスガイなどと同様に海の浅いところの岩などに棲息する。
--- 飼育した感想
飼育開始時、環境の変化で死んだり弱ったりしやすい。
一度環境に慣れれば長生きする様だ。
イシダタミは水槽の壁に自然と発生する付着藻類、所謂「コケ」をよく食べる。
既に他の生き物を飼育中なら、その水槽に入れるとよい。
タマキビ貝やスガイと一緒に飼育すれば餌の食べ残しをイシダタミが食べる。
単独で飼育する方法はよくわからない。
・参考『ヤンチャを「アルバイト」に出す。』- イシダタミに藻を食べさせる
一緒に飼育できた例。
・ガンガラの仲間 - 三〇千メートルほどの水槽、エアレーションあり
・タマキビの仲間 - 小さな瓶、エアレーションなし
・スガイ - 小さな瓶、エアレーションなし
イソギンチャクの容器にイシダタミ貝を入れると付着藻類を食べてくれた。
ただし付着藻類はすぐに無くなるし、肉食動物の水槽は水質が不安定なため長期間の同居は難易度が高い。
イシダタミ貝は「水槽の掃除屋さん」として知られるが、鑑賞目的にも良い。
殻には様々な色や模様があり美しい。
眼は黒くて大きく、可愛らしい。
足をうねらせて「走り回る」様子が面白く、夢中になって眺めることができる。
飼育下では水から出ることはあまり無く容器の壁や石の表面を走り回る。
--- 飼育の記録
最初はホンヤドカリやイソギンチャクと共に飼育したが、一箇月程で死亡。
次にタマキビ貝と一緒に飼育した。数箇月生き残ったが徐々にやせ細り動かなくなった。
令和七年十月五日、もう一度きちんと飼育したくなり三個体を連れてきた。
小さな容器に石をいくつか入れて飼育した。
赤い煉瓦の様を入れておくと赤い糞をしたことから石の表面の何を齧り取って食べることが推察される。
その後、置き場の問題でガンガラの水槽に移動した。
この容器は広く、エアレーションもしてある。
この環境で暫く元気に育ち、問題なかったため、二個体をタマキビの水槽に、もう一個体をスガイの水槽に移動した。
--- 参考情報
・イシダタミ - Wikipedia
・イシダタミ|西宮市ホームページ
・イシダタミ (イシダタミガイ) | 市場魚貝類図鑑
・イシダタミ: 潟見人の底生生物web図鑑2
・イシダタミ, Monodonta confusa Tapparone-Canefri, 1874
・イシダタミ貝の放卵 | 迷える海水魚飼育と時々バイク・アマチュア無線
・海水NO.21『イシダタミガイ』 良く見る奴 - 近江フィールドワーク
・葛登支生き物図鑑 - イシダタミ
・イシダタミ (臼尻水産実験所)
・身近な巻貝わかるかな? - 笠岡市ホームページ - イシダタミ、スガイ他
--- 奥付
・『瀬戸内海の小さな生き物たち』目次、CC0 適用
・たかし、令和六年十二月九日、令和七年二月一日