スガイ
スガイ (酢貝、スガヒ) はリュウテン科の巻貝 (サザエと同じ科)。
特徴は Wikipedia のスガイの項目を読むとわかりやすい。
・殻は二十ミリメートルから三十ミリメートル程
・殻は茶褐色でゴツゴツした形状、表面によく「カイゴロモ」が生育する
・殻のフタは厚い半球形
・眼のそばに眉毛の様な突起がある
・触角は細く短い
・体の後方に複数の触角の様な突起がある
・殻の表面にはカイゴロモ、フジツボ、カキなどが付く
スガイは岩や転石の多い所に棲息する。
小さな石を拾ってみるとスガイを簡単に見つけられる。
岩同士の隙間や壁のひび割れの中にもよく居る。
飼育した感想
基本的にタマキビの飼育方法と同じ様にして飼育できる。
汽水ではなく完全な海水で飼育するとよい。
陸地は必要無いが、水深は水槽の高さの半分から七割程度にしておく。
脱走の可能性は低いため水槽の蓋は不要。
エアレーションのチューブを入れやすい。
スガイは動きが遅く、のんびりとした印象を受ける。
水質の変化に敏感であり、餌をあまり食べず餓死しやすい。
そして普段の動きが緩やかだから体調不良に気づきにくい。
注意深く観察する必要がある。
エアレーションの有無による体調の差は感じられなかった。
スガイのゆったりとした仕草はとても愛らしい。
飼育すると気難しいところも含めて好きになる。
飼育記録
令和六年初夏、ヤドカリなどと一緒にスガイの飼育を試みた。
初めは全滅したが、続けて再挑戦した時は二個体が生き残った。
タマキビの飼育を始めてからは生き残ったスガイもタマキビの容器に移した。
この時の一個体は今も健在。(令和七年二月)
同年八月頃、ガンガラの仲間を飼育するためにエアレーションのある水槽を用意した。
スガイもガンガラの水槽に移した。
同年八月十七日、カイゴロモやフジツボのついた二個体を連れてきた。
片方は十一月に体調を崩したため死亡する前に元の場所に逃した。
もう片方は暫く元気だったが令和七年の一月に死亡した。
・一度飼育した生物を逃がすことには環境破壊の恐れがあると知った
・今後は生き物を逃さない
元いた場所に戻す [日淡会]
同年十月二十日、一センチ程の小さなスガイ五個体を連れてきて飼育をはじめた。
同年十一月中頃、スガイの飼育方法を確立するために専用のボトル水槽での飼育を開始した。
参考情報
・スガイ | 市場魚貝類図鑑
・スガイ: 潟見人の底生生物web図鑑2
・スガイに着生するカイゴロモの謎に迫る
・なぜ巻貝は殻に藻をつけるのか?ホスト巻貝の体温を安定させる藻類の保水機能
・スガイがようやく新しいエサを食べてくれた!
奥付
・『瀬戸内海の小さな生き物たち』目次、CC0 適用
・たかし、令和六年十一月三十日、令和七年二月一日