アマガイ (蜑貝、アマガヒ) を紹介します。
アマガイの棲息地は筆者の近所ではとある河口にありました。そこには足の踏み場も無い程のアマガイが棲息します。棲息地には大量に居ますが、棲息地そのものは局所的であると感じます。
アマガイは岩の上を歩いたり岩の隙間で休んだりします。乾燥や高温にも強い様です。それらの特性はタマキビ貝に似ますが、食べる餌が異なります。アマガイはバイオフィルムを食べる様で飼育下でも海藻を食べるところを見たことがありません。(一方でタマキビ貝は海藻をよく食べます。)
アマガイの飼育には多くの謎があります。「タマキビ貝の飼育方法」で触れた通りタマキビ貝と同居できますが、タマキビ貝の餌と同じ餌を食べるわけでもなく生存できる理由 がわかりません。硝子の壁に向けて口をモグモグさせる様子が見られるため硝子の「ぬめり」に餌となるバイオフィルムが含まれる気がします。
きちんと比較したわけではありませんが、海水に若干の真水を混ぜた汽水だと活発になる様に見えます。
始めて飼育した個体は一箇月後に全て死亡しましたがその後に飼育した個体は多くが生存しました。後者の個体は小柄なものが多いことから前者の死亡は寿命である可能性もあります。
ウェブの情報によると夏に繁殖し稚貝が生れるらしいため繁殖させて稚貝から育てる完全養殖を目指して飼育を続けていきます。
令和六年の夏、三個体を連れてきてタマキビと一緒に飼育を始めましたが、一箇月後の殆ど同じ時期に全て死亡しました。
同年の秋、五個体を連れてきました。暫くして一個体だけが死亡しました。 一度目は大きな容器・海水で飼育して、二度目は小さな容器・汽水で飼育しました。環境の差が生存率に繋がった可能性もあります。