OpenBSD を laptop PC で使用する際の環境設定について、個人的な覺書を殘しておきます。
OpenBSD の導入 (install) について。詳細な手順は省略し、注意点のみを書きます。
最初に、USB 記憶媒體 (flash disk) を用意し、OpenBSD の HTTP server から取得した install*.img
を書き込みます。
OpenBSD の PC で dd
を使用して書き込む例をあげておきます (rsd1c
の部分に注意、實際に書き込みたい媒體を指定してください)。
$ doas dd if=install75.img of=/dev/rsd1c bs=1M
USB 記憶媒體を Laptop に插入後、PC を起動し、BIOS (UEFI) から、USB 記憶媒體を選擇して boot すると、OpenBSD の installer が起動します。あとは畫面の表示内容に從ひ、導入作業を行なひます。
以降の記述では、OS の導入の段階で次の設定を濟ませたことを前提とします (後からでも設定は可能)。
wheel
の group に所屬させる
OpenBSD の導入については、前述の公式文書の他、次の資料が役に立ちます。
尚、xenodm が有效だと OS と共に X11 (GUI) が起動し、GUI による login の畫面が表示されます。そこから一般 user として login します。すると、Fvwm と幾つかの XTerm が起動します。この XTerm から初期設定を行なひます。
OpenBSD の初期設定では root として作業の必要なものが多いです。初囘のみ、su を使用して root になつてください。これから doas を設定し、一般利用者でも root として commans を實行できる樣にします。
$ su Password: root の password を入力して enter を押す
一般 user でも root として command を實行できる樣、doas を設定します。次の樣に /ect/example/doas.conf
を /etc/doas.conf
として複製します。これで wheel
に所屬する user が doas を使用できます。
# cp /etc/examples/doas.conf /etc/
doas を設定した後は、doas pkg_add -ui の様に command を呼び出せます。
doas を實行する時は一般 user の password を入力します。password を入力不要にするには、/etc/doas.conf
の記述に nopass
を追加します。
permit keepenv nopass :wheel
設定ができたら、exit を入力して、一般 user に戾ります。、以降は一般 user で作業を進めます。
OpenBSD は group ごとに資源の割當を制限します。staff といふ group に所屬させると、制限を緩和させられます。次の樣にして username といふ名前の user を staff に所屬させます。
$ doas usermod -G staff username
制限の内訳は、/etc/login.conf
にあります。尚、これを編輯することでより多くの資源を利用可能になります。
特定の daemon を有效化するには rcctl enable daemon、無效化するには rcctl disable daemon を入力・實行します。この設定は /etc/rc.conf.local
に保存されます (これを直接編輯することもできます)。
daemon の有效化・無效化は PC の次囘起動時に反映されます。PC を再起動せず、すぐに daemon を起動するには rcctl start daemon、停止するには rcctl stop daemon を入力・實行します。
筆者は daemon を次の樣に設定します。
上の通りに設定した rc.conf.local
の内容は次の通りです。
cron_flags=NO
dhcpleased_flags=NO
ntpd_flags=NO
pflogd_flags=NO
resolvd_flags=NO
slaacd_flags=NO
smtpd_flags=NO
sshd_flags=NO
syslogd_flags=NO
xenodm_flags=
訂正…以前、この文書で apmd_flags=-L
の行を記載してゐましたが、-L
を設定すると周波數が 800Mhz ほどに固定され、Firefox などの動作に支障が出ました。apmd については別途まとめる豫定です。
OS を導入した後に追加で wifi を設定する手順について。wifi に關する設定は次の場處に保存されます。
/etc/hostname.if
… SSID、IP address などの設定
/etc/resolv.conf
… DNS nameserver の設定
hostname.if
の「if」には network interface の名前が入ります。 (例… /etc/hostname.athn0
)。ここで指定するべき名前は、ifconfig
の出力から探します。
/etc/hostname.if
の設定例を示します。「0xffffff00
」の部分は subnet mask です。OS の導入完了後から設定する場合、「!route add
」行で default gateway を設定する必要がある樣です (理由などは未調査)。
join SSID wpakey PASSWORD
inet 192.168.1.61 0xffffff00
# default gateway
!route add -mpath default 192.168.1.1
/etc/resolve.conf
には、DNS nameserver の IP address を指定します (典型的には default gateway と同じです)。
nameserver 192.168.1.60
lookup file bind
設定をしてから PC を再起動すると wifi に接續されます (再起動の不要な方法は未調査)。
OpenBSD に軟件 (software) を追加したり削除したりするには、pkg_add などの command で package を管理します。
package の追加は最小限に留めることを推奬します。手動で追加した package の一覽は pkg_info -m で確認できますから、不要な package を削除すると良いでせう。
筆者がよく使用する package を一覽にしておきます。
次の設定内容は、覺書として記載します。導入手順としては重要度が低いものです。
/etc/sysctl.conf
に「machdep.lidaction=0
」を追記
環境變數は ~/.profile
に定義します。これは TTY から login した時など、ksh が「login shell」として起動された時に讀み込まれます。後述の通り X11 の起動時に明示的に讀み込むと良いでせう。
~/.profile
は最初から用意されてゐますが、利便性のために次の内容を追加します。
export PATH=~/.local/bin:$PATH
export LC_CTYPE=en_US.UTF-8
export ENV=~/.kshrc
まづ、PATH に ~/.local/bin
を追加し、そこに配置した script などを實行しやすくします。LC_CTYPE の設定は、console に UTF-8 の文字 (漢字など) を表示するために必要です。ENV で ksh の設定の script であり、alias などを定義するのに適します。
尚、表示言語を日本語にするには export LC_CTYPE=ja_jp.UTF-8
を指定します。
OpenBSD の公式文書では、LC_CTYPE を後述の ~/.xsession
に記述する旨の記載があります。ですが筆者は、X11 と無關係な環境變數は原則 ~/.profile
に定義することを推奬します (~/.xsession
から ~/.profile
を讀み込ませると樂)。
OpenBSD の初期設定では GUI から login した時に Fvwm といくつかの XTerm とを起動します。好きな window manager を使用するには、xenodm を有效の場合、~/.xsession
を編輯します。筆者の設定内容を次に示します。
. ~/.profile
xbacklight -set 0 &
xset b off &
setxkbmap -option caps:ctrl_modifier &
xsetroot -solid black &
xidle -timeout 300 &
cwm
内訳を説明すると、最初に ~/.profile
の内容を明示的に讀み込みます (環境變數の定義)。次に、幾つかの command で X11 の擧動を設定します。
そして最後に、cwm を起動してゐます。