マルウズラタマキビ (丸鶉玉黍、マルウヅラタマキビ) はタマキビ科の巻貝。
「普通の」タマキビと同じく河口などに棲息するが、より陸棲の傾向が強い。 草や木がそばにある様な環境で、石やコンクリートの隙間を探すと見つかる。 棲息地はタマキビやアラレタマキビより狭い様だ。
野生では二個体が一緒に居ることが多い。 繁殖に関係した行動かもしれない。
本種の属する「ウズラタマキビ属」は南方棲息する物が多く、樹上で暮す種も存在する。 そのためか、南国らしい雰囲気を感じさせてくれる。 筆者は初めて見た時にタマキビの仲間だと分からず、「変な巻貝が居た」と感じた。
タマキビ貝の飼育方法も参照。
マルウズラタマキビは比較的寒さに弱い。 水温が摂氏一〇度を下回ると水槽の壁から落ちてひっくり返ることが多い。 一度弱ると餌を食べられずやせ細り中々元に戻らないため、保温が重要。 それでも丈夫な方であり何か生き物を飼育してみたい人にはおすすめ。
全体敵に色が明るく、殻の模様や形が可愛らしい。 そして眼はハッキリした黒い点だから顔がわかりやすい。 動きも比較的活発なため観察しやすい。
ペットとして殆ど認知されない生き物であり、新しい発見があるかもしれない。 採取できる環境がある限り、筆者はマルウズラタマキビを飼育し続けるつもり。
令和六年の春、海で偶然一個体のみ発見。 イソギンチャクと同居させるための巻貝を探した時の出来事。
水槽に入れてすぐ脱走したことからタマキビの仲間だと気づいた。 web で検索して、マルウズラタマキビであることが判明。
当時は巻貝の飼育方法をよく知らず、海で採った適当な海藻と一緒にして殆ど放置だった。 その個体は数週間後には動かなくなった。 きちんと飼育しなかったことを後悔した。
令和六年の初夏にマルウズラタマキビの群れを見つけた。雨が降り始めたため急いで三個体を連れて帰った。 大きさが異なることから「ダイ」「チュウ」「ショウ」と名付けた。 今回は餌やりや健康管理をきちんとしたので、死亡することなく元気で居てくれた。
令和六年の八月二十二日に殻の黒い個体を一個体連れてきた。こちらは同年九月三十日に突然死亡。気温の急変が原因かもしれない。
令和六年九月十五日に三個体を連れてきた。今までの個体と離れた地域の出身だが、喧嘩する様子はない。こちらも現在飼育中だが、うち一個体は令和七年一月二十日に死亡。
令和六年十二月二十九日に川のそばの乾いた道路で休眠中の個体を発見、色が綺麗だったため飼育することにした。
令和七年一月二十五日、河口で見つけたミミズハゼと共に三個体のマルウズラタマキビの飼育を開始した。こちらは半海水で飼育中。