マルウズラタマキビ (丸鶉玉黍、マルウヅラタマキビ) はタマキビ科の巻貝。
内湾、河口域、沿岸に棲息。
水面より上にある、石の隙間でよく見つかる。
乾いた場所では蓋を閉め、休眠することが多い。
殻は丸みのある円錐状。
「鶉模様」と呼ばれる独特の模様がある。
殻の先の方は模様が剥げることが多く、しばしば藻類がつき緑色になる。
軟体は普通の「タマキビ」のそれに類似するが、色は薄い。
腹足の中央には筋があり、左右交互に足を動かして歩く。
本種の属する「ウズラタマキビ属」は南方に棲息する種類が多い。
そのためか本種からもどことなく南国らしい雰囲気を感じる。
全体的に明るい配色であり、クリッとした黒い眼が可愛らしい。
動きも活発で観察しやすい。
マルウズラタマキビの飼育方法は模索中。
円錐状の容器に、薄めた海水を少しだけ入れ、石やブロックで陸地を用意。
水深は貝の体が浸る程度。
海水を八割、真水を二割で混ぜた水を使用中。
最低でも週に一度は水を全て交換する。
好みの餌は、海苔を水でふやかした物。
貝が陸地や水槽の壁にいる時、口元に餌を置くと食べる。
海藻を噛みちぎることは苦手らしい。
固い海藻だけをやると食べきれず餓死しやすい。
マルウズラタマキビは殆どの時間を陸地で過ごす。
乾燥した状態が長時間続かない様に、スポイトで海水をかけるとよい。
令和六年の春、海で偶然一個体のみ発見。
イソギンチャクと同居させるための巻貝を探した時の出来事。
水槽に入れてすぐ脱走したことからタマキビの仲間だと気づいた。
web で検索して、マルウズラタマキビであることが判明。
当時は巻貝の飼育方法をよく知らず、海で採った適当な海藻と一緒にして殆ど放置だった。
その個体は数週間後には動かなくなった。
きちんと飼育しなかったことを後悔した。
令和六年の初夏にマルウズラタマキビの群れを見つけた。
雨が降り始めたため急いで三個体を連れて帰った。
大きさが異なることから「ダイ」「チュウ」「ショウ」と名付けた。
今回は餌やりや健康管理をきちんとしたので、死亡することなく元気で居てくれた。
令和六年の八月二十二日に殻の黒い個体を一個体連れてきた。
こちらは同年九月三十日に突然死亡。
気温の急変が原因かもしれない。
令和六年九月十五日に三個体を連れてきた。
今までの個体と離れた地域の出身だが、喧嘩する様子はない。
こちらも現在飼育中だが、うち一個体は令和七年一月二十日に死亡。
令和六年十二月二十九日に川のそばの乾いた道路で休眠中の個体を発見。
色が綺麗だったため飼育することにした。
令和七年一月二十五日、河口で見つけたミミズハゼと共に三個体のマルウズラタマキビの飼育を開始した。
こちらは半海水で飼育中。
その後飼育個体は次々と痩せていき全滅した。
令和七年六月一日、飼育をやり直した。
大型の二個体、中型の一個体、小型の一個体を連れてきて飼育開始。
・マルウズラタマキビ|西宮市ホームページ
・マルウズラタマキビ : スクーターで撮り歩き
・マルウズラタマキビ | 軟体 | 市場 魚貝類図鑑
・マルウズラタマキビ, Littoraria articulata (Philippi, 1846)
・底生動物 マルウズラタマキビガイ
・貝 ”マルウズラタマキビガイ” 香櫨園浜: 香櫨園浜 鳥だより
・マルウズラタマキビ: 潟見人の底生生物web図鑑2
・マルウズラタマキビ: 鳥だ!飛行機だ!いや、センベイアワモチだ!
『瀬戸内海の小さな生き物たち』目次
作成 令和六年十一月二十七日
更新 令和七年七月六日
適用 CC0