ウミニナ (海蜷)、ホソウミニナ (細海蜷) はよく似た種類であり区別も難しい。
まとめてウミニナの仲間として紹介する。
棲息地 - 河口や干潟の砂の上など
![[恐らくウミニナ2]](./img/20251104-uminina-2.512.jpg)
(飼育個体、これは恐らくウミニナ)
姿はカワニナにはよく似る。
殻の色は白や灰色や褐色で、縞模様があったり無かったりで個体差が大きい。
殻に対して軟体は小さく、黄色味を帯びる。
歩く時は先に体だけを進めた後で殻を前方に引き寄せる。
干潮時の干潟では砂の上に長い筋状の足跡が残る。
狭い場所に密集することもある。
筆者はウミニナの仲間をタマキビ貝と一緒に飼育して居る。
参照 - タマキビ貝の飼育方法
ウミニナの仲間は丈夫であり飼育する上で心配することは少ない。
それでも長生きさせるには一個体づつ、よく観察することが重要。
海藻の他、砂の中の有機物を好んで食べる様に見える。
飼育下では砂利に口を突っ込む様子を観察できる。
意外と力持ちで、自分の体ほどの大きいの小石を頭で押し退けることがある。
動きは活発だが、殻のフタを閉めて眠ることも多く、眠ると中々起きない。
殻を引き摺って歩くため岩の上を歩く時にカラカラと音が鳴る。
容器の底の方に居ることが多いが、壁や天井に登ることもある。
吸着力が弱いため時々高いところから落ちる。
砂利の隙間などに突き刺さり動けなくなる事がある。
その時は人の手で元に戻す必要がある。
ウミニナについて
ウミニナ | 軟体 | 市場魚貝類図鑑
ウミニナ | 水俣学研究センター|熊本学園大学
ウミニナ|貝のなかま|浦安水辺の生き物図鑑
ウミニナ, Batillaria multiformis (Lischke, 1869)
北限の生息地陸奥湾に暮らす希少な巻貝 ウミニナの生態を解明 ~青森県むつ市立川内小学校との研究が国際誌に掲載~|2022年度|国立環境研究所
準絶滅危惧種の巻貝「ウミニナ」の北限の生態を解明 | つくばサイエンスニュース
ホソウミニナについて
ホソウミニナ | 軟体 | 市場魚貝類図鑑
ホソウミニナ|貝のなかま|浦安水辺の生き物図鑑
ホソウミニナ, Batillaria cumingii (Crosse, 1862)
『瀬戸内海の小さな生き物たち』目次
更新 令和七年十二月四日